2024年の大晦日に放送された「第75回NHK紅白歌合戦」。
白組が勝利を収めるなどの盛り上がりを見せた一方で、視聴率は歴代ワースト2位の結果となりました。
関東地区で第2部の平均視聴率は32.7%。前年の31.9%からわずかに上昇したものの、かつて40%を超えるのが当たり前だった紅白の影響力を考えると、その低迷ぶりが注目されています。
時代の変化と視聴率低迷の背景
紅白歌合戦の視聴率低下は、時代の変化が大きく影響していると考えられます。
視聴習慣の変化やテレビ離れが進む中、若い世代を取り込むのが難しくなっている現状があります。
また、NHKプラスの同時配信や見逃し配信サービスの普及も、リアルタイムでテレビを視聴する人の減少につながっているようです。
さらに、エンタメの多様化も要因の一つ。
SNSやYouTube、配信サービスが日常生活の中に溶け込み、視聴者の選択肢が増えたことで、紅白が絶対的な年末の娯楽でなくなったといえるでしょう。
テレビ関係者は次のように語っています。
“かつては紅白の合格点が40%と言われていましたが、テレビ離れが深刻化している中、前年より視聴率が上回ったことは一定の成果と言えるでしょう。”
引用:紅白視聴率32・7% ワーストを阻止できた理由とは 4年連続40%割れも前年より上昇 ネットの声も…(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース
一方で、地方では依然として高い視聴率を記録しています。
例えば、富山地区では第2部が42.9%という高い数字を記録しました。
地方と都市部の視聴習慣の違いを浮き彫りにしていますね。
視聴率回復に寄与した要素
今回の紅白歌合戦では、視聴率回復に向けた努力も見られました。
例えば、若者から中高年まで幅広い層に支持されるアーティストの出演が話題を集めていましたね。
特に注目を浴びたのは、紅白初出場となったB’zの圧巻のステージ。
当初は別会場からの出演と予想されていましたが、NHKホールでのサプライズパフォーマンスが視聴者を驚かせました。
彼らは朝ドラ「おむすび」の主題歌『イルミネーション』を含む3曲を披露し、その熱量がSNSでも大きな反響を呼びました。
また、41年ぶりに紅白出場を果たしたTHE ALFEEや、GLAY、氷川きよしなど、往年のファンを魅了するアーティストの出演も好評でした。
テーマ「あなたへの歌」のもと、視聴者に寄り添った選曲や演出が評価され、ネット上では「久しぶりに良い紅白だった」という声が多く見られました。
さらに、司会を務めた橋本環奈さんや有吉弘行さんの落ち着いた進行も、番組全体の印象を引き締める役割を果たしました。
余計な演出を控え、歌を中心にした構成が「歌番組としての原点回帰」として評価されています。
特に、有吉さんのユーモアあふれるコメントや橋本さんの親しみやすい司会ぶりは、視聴者の間で好評を博しました。
また、番組の随所に散りばめられた感動的な演出も視聴者の心を打ちましたね。
紅白が再び人気を博すには?
紅白歌合戦が再び視聴率40%超えを目指すには、日々の暮らしの中で感じる課題や改善策をもとにしたアプローチが必要です。
主婦目線ではありますが、やってみたらいいのではないかという方法を考えてみたので、これらを一つずつ詳しく見ていきましょう。
若年層へのアプローチ強化
近年、若年層のテレビ離れが進んでおり、紅白歌合戦の視聴率にも大きな影響を及ぼしています。
なので、SNSやYouTubeなど、若者が日常的に利用するプラットフォームを活用したプロモーションが鍵となるのではないでしょうか。
例えば、事前に出演アーティストの舞台裏を公開する動画や、SNS限定のライブ配信イベントを行うことで、若年層の関心を引きつけられますね。
また、紅白独自のSNSチャレンジを企画し、視聴者の積極的な参加を促す試みも効果的でしょう。
視聴者参加型の企画
番組への関心を高めるには、視聴者が直接関与できる仕組みが重要です。
投票による出演アーティストの選定や、視聴者リクエスト曲コーナーの実施は、参加意欲を引き出す有効な手段となるでしょう。
また、番組中にリアルタイムでの意見を募集し、SNSでその結果を反映させることで、視聴者が自分の声が反映されていると感じられるようになります。
このような参加型企画は、視聴者との距離を縮めるだけでなく、番組自体の魅力を高める効果があると思います。
配信サービスとの連携強化
NHKプラスやアーカイブ配信サービスの利用が普及する中で、リアルタイムでの視聴だけに依存するのではなく、多様な視聴スタイルに対応する必要があります。
例えば、放送後に限定コンテンツとして舞台裏の映像を配信することや、配信限定のインタビューを公開することで、放送後も視聴者の関心を維持できます。
また、グローバル配信を強化することで、日本国外のファン層にもアプローチし、紅白の認知度を広げる可能性もありますよね。
地域ごとのニーズへの対応
地方での視聴率が依然として高いことを活かし、地域ごとの特色を反映させた企画も行うといいと思いました。
例えば、地方ごとの伝統音楽や文化を取り入れたコーナーを設けることで、視聴者の地元愛を刺激し、番組への関心を高められます。
また、地方からの中継を増やし、各地域の魅力を全国に発信する試みも、視聴者の共感を呼ぶ手段となるでしょう。
ネット上では「新しい試みをもっと見たい」「若手アーティストだけでなく、もっとベテランの出演も増やしてほしい」という意見が多く寄せられています。
紅白が国民的イベントとしての地位を保つためには、時代に合わせた進化が不可欠です。
音楽だけでなく、他ジャンルのエンタメを取り入れることで、幅広い層に訴求することも検討すべきでしょう。
これらの施策を通じて、紅白歌合戦が再び国民的イベントとしての輝きを取り戻すことを期待したいと思います。
まとめ
視聴率が歴代ワースト2位となった第75回NHK紅白歌合戦。
しかし、内容そのものは多くの視聴者から「久しぶりに楽しい紅白だった」と好評でした。
視聴率低迷という現実に直面しながらも、視聴者に寄り添った工夫が随所に見られた今回の放送。
今後、さらに新しい取り組みを加えることで、紅白歌合戦が再び国民的イベントとしての輝きを取り戻すことを期待したいと思います。
来年の紅白では、どんな感動と驚きが待っているのでしょうか。
次回の放送に向けた挑戦に期待が高まりますね。